週刊いな・よもやま話の紹介「キジ鍋」
2022.1.20
恒例の週刊いな・よもやま話の紹介です。
いつもありがとうございます。
今回のテーマは「キジ鍋」この時期にもぴったり!
あったかお鍋で身体の芯からあったまってください。
キジの旨味たっぷりのスープにまた酔ってしまいそうです。
お肉もサッと煮て、柔らかでキジ本来の美味しさを楽しんでもらいたいです。
若旦那さんのキジのお話テキストではこちらから▼
雉鍋
■雉は、日本固有の種で、日本の国鳥。
日本の歴史の中で、食用肉では最高のもので、ずっと慶事の食材だ。
いまでも宮中の元日の儀式に「雉酒」を飲む習慣があって
「おきじさま」という呼び名で飲まれているそうだに。
山の肉屋のオラも、お正月にはおきじさまを家族でいただくことにしとる。
■雉は昔から「焼け野の雉子(キギス)」っちゅって言われとって、
山火事の火が巣に迫っても巣から去らずに卵や雛を守るもんで母性愛の象徴ともされてきた。
けっこう強くて、身体能力が高く、引き締まっとる。
雉肉はその引き締まった肉質と、野趣あふれる味わいが特徴。ダシの味も強いと思う。
遠山郷じゃ、集落の伝統の味で、昔は、お祭りや人寄りん時に、
山鳥のキジでだしをとって「キジそば」や「キジ鍋」を作った。
雉肉を使ったすき焼き「ひきずり」も、遠山郷の味。雉肉を使った料理は山の御馳走なんですに。
遠山郷だけじゃなくて、全国各地で雉肉料理は御馳走だ。
信州の北のほうの「とうじ蕎麦」も元々雉肉をつかっとった。
名古屋のきしめんは尾張徳川家の「雉肉入り麺」が由来だっちゅーし、
日本最初の唐揚げとされる愛媛今治の「せんざんぎ」の最初は、やっぱり「骨付き雉肉」。鶏の照り焼きのことを「雉焼き」って言うけど、やっぱり最初は雉肉。
■昔話の桃太郎のお供にゃ、雉もおるし、雉がつくことわざとか慣用句はけっこう多いけど、
そのなかに「キジを食べれば3年の古傷も出る」っちゅーのがある。
脂肪が強くて、旨味が濃厚だから、3年前の古傷がまた膿んじゃうくらい強力ってことらしい。
今は、いろんな食べ物があるけど、昔は動物性たんぱくが乏しかったもんで、
冬場、栄養価やカロリーが高いキジ肉を食べると「精がつく」ってことなんだわな。
今じゃ、雉肉は、身近なものじゃなくなっとると思うんだけど、
ちょっとでもその味を知ってほしくて、数年前に商品化した「遠山流キジの塩鍋セット」。
雉のガラとスライスした雉肉をセットにしとって、冬場、猪鍋セット共に人気のある商品だ。
この冬、みなさまに精を出してほしくて、アレンジメニューを考案中。
それが「遠山流キジのお狩場鍋」。従来の塩鍋セットに雉肉ミンチを追加。
桃太郎のキビ団子ならぬ「キジ団子」を作れるようにした。団子は旨味凝縮。ジュワっと旨味が出ます。
そして、具材を、ゴボウなどの力のある根菜を入れ、セリ、三つ葉春菊などの香りの強い野菜に。
唐辛子をちらして、ほのかに辛みを効かせます。
最後にさっと雪をちらすように大根おろしを入れる、スズキヤ流の養生鍋・滋養鍋だ。
■何年か前、親が子どもに語り継ぎたいお話、総合1位は「桃太郎」だという記事を読んだ。
仲間と一緒に立ち向かうことで目的を達成できることを物語から伝えられる、
桃太郎のように強くたくましい子に育ってほしい、というコメントが載っていた。
オラとしては、もうひとつ、キビ団子を自分で作れる子に、だ。
桃太郎はおばあさんにキビ団子を作ってもらっとったが、自分で作れたら人生を自分でつくっていける。
・・・さて、と、オラんとこの坊主にゃ「キジ」団子の作り方でも教えてやるかな。
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キビ団子ならぬ、キジ団子とはまたこれはおあとがよろしいようで…
今年もスズキヤ感満載でのスタートです、に。
〆にはうどんもおすすめですよー!
文中のお狩場鍋も気になりますね!
冬のご馳走鍋!ぜひお楽しみくださいませ。
キジ肉
https://www.jingisu.com/c/rare/kijiniku/11003