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福を呼ぶ縁起物「鹿の角」
鹿は、古く弥生時代から、豊穣の象徴であり、諏訪大社をはじめ多くの神社で神の使いとされてきました。 鹿は姿の美しさや立派な角のイメージから、高貴な人、権力のある人の象徴とされています。 角が一年ごとに生え変わることから、稲作で一年サイクルの営みを続けてきた日本人にとって、鹿の角は昔から力の象徴として、また福を呼ぶ縁起物として人々から拝められてきたと言えると思います。
天然鹿角の選び方
鹿の角は大きくわけて下記の3種類になります。
一本物
1本だけ収穫できた角で、状態の良いものを販売しています。
対物
対物は1頭の鹿からとれた角です。個体によって形や大きさは異なります。
頭骨付き
良い状態で頭骨付きのものは腕の良い猟師さんでないと作れない貴重品です。
鹿の利活用
鹿角
材質は丈夫で、弾力にも優れ、感触はしっとり。 古来から、いろいろな道具を作る素材としても 利用されてきたようです。
奈良の伝統工芸品「鹿角細工」 は、 和裁のヘラ、 箸、帯留などの生活用品が作られてきたそうです。 また、漢方薬としての需要もありました。
「鹿茸(ろくじょう )」 という強壮作用のある漢方薬、 初期の 龍角散にも鹿角の粉末が使われていました。 野生の朝鮮人参を掘るときの道具や、遠州のカ ツオの一本釣りの疑似餌などにも使われてい ます。
鹿皮 バックスキン
軽くしなやかで通気性に優れ水にも強く老朽 化しにくい 。
日本最古の皮として、 刀剣の鞘、 足袋、 武具など に使用されてきました。
甲州に伝わる印傳 (鹿皮に漆で模様を描いた もの)も有名です。
鹿毛
毛自体にふくらみがあり弾力に大変優れ、先は 鋭く毛の根元が空洞になっており、絵具の含み がよい。
そのため筆としての 需要もありました。
鹿肉
「鹿は全身が宝」 と言われます。
食用、体を温め、五臓の弱った部分を補い、筋 や骨を強化する作用があります。 肉の他にも鹿の歯、 頭の肉、 甲状腺体、皮、尻 尾、骨、骨髄、血、筋、 脂肪、 心臓、肺、肝臓、腎臓、 蹄肉、胎児など鹿は本当に全身が宝物だと言 われています。
鹿角加工使用例
ダッフルコートのボタンや、クラシックなファッションのボタンなど。
山の猟師は魚を捕る時も鹿角を愛用しています。
絹の着物に天然の鹿の角。素敵ですね。
天然素材のお守りとして身につける方もいます。
フルートやラケット、釣り竿などを置く人もいます。
真田幸村や山中鹿之介、本田忠勝もつけていたとされています。
ワンちゃんのかませ、ペットのおもちゃに天然の鹿の角が人気です。
猟師さんお気に入りのナイフの柄。野性的な触り心地が良いです。
肉のスズキヤ・若旦那の鹿角談義
野生動物の角や毛皮を販売
スズキヤでは、昔から、野生動物の角、骨、毛皮、爪、牙…いろんなものをおわけしてきました。すべて地元の猟師が狩猟したものです。
鹿の被害と捕獲、そして有効活用へ
全国的に、近年、急激にニホンジカが増え、鹿の被害が出てきています。適正な生息数にしていくためにどこでも捕獲を推進していますが、現状ではまだまだシカを捕獲推し進めなければならない状況で、捕獲をさらに進めるために、獲ったシカを資源として有効活用する対策、仕組みづくりに取り組む自治体がたくさんあります。
肉はジビエに・・角や毛皮の有効活用が必要
鹿をはじめとする野生鳥獣の肉はヨーロッパなどでは「ジビエ」と呼ばれ、楽しまれている食材ですので、有効活用する動きが出てきましたが、かつて価値のあった鹿の角や皮、骨などの活用までには、及んでいません。 豊かな自然環境や農林業を守り、野生鳥獣との共存を目指すには、肉の活用だけではなく、角や皮も含めた有効活用が必要ではないかと思います。
山の恵みを生かしたい
山の恵み=いのち、ですから、肉だけでなく、すべてを活かしきりたいというのが、山の肉屋の本音です。山の恵みの総合ショップとして、今後も、角、骨など、いろんなものを提案していきたいと思っています。 当店で取り扱うのは、ニホンジカの鹿の角です。
印鑑・包丁の柄・角細工・置物、山の記念やお土産に
鹿の角は、印鑑・包丁の柄・角細工・置物などの工作に、山のお土産や記念に、遠山の猟師さんが丁寧に保存してくれたものをお譲りしています。
ひとつひとつが違う
年齢と生育環境、鹿の状態で、さまざまな色、形があります。野生のものなので、まったく同じものや、完璧に左右対称のもの、無傷のものはありません。 なお、北海道のエゾジカの方が個体が大きいので、鹿の角も比例して大きいものがあります。
猟師さんが丁寧に処理してくれます。
ウチの契約猟師さんは、猟期は一生懸命、猟に励み、猟期が終わると、鹿の角などの加工に入ります。やり方は、それぞれ。煮出してきれいにする人、地中に埋めてきれいにする人、削りだす人。猟師さんが培ったそれぞれのやり方で、角を加工します。 いずれにしても非常に手間がかかる仕事です。
諏訪大社の鹿食免・鹿食箸
信州の諏訪大社は、古来より狩猟の神様でも あり、殺生を忌み嫌う時代から「鹿食免(かじきめん)」という 狩猟の免罪符を発行してきました。
慈悲と殺生を両立する”という教えにもとづ き、古くから尊い生命と自然の恵みに感謝して食べる、野生食肉文化が培われてきたのです。
スズキヤは毎年、諏訪大社でこの鹿食免を発行して頂いています。
スズキヤオリジナルグッズの紹介
鹿の角守り
鹿の角を袋の中に入れた、 珍しいお守り。
古来、鹿は「神様の使い」とされ、「禄」(幸い・喜び の意味)とも音が通じることから、とても縁起の いいものとされてきました。 鹿の角は昔から力の象徴として、また福を呼 ぶ縁起物として人々から拝められてきたと言え ます。
金の猪の立神お守り
毛先に行くにしたがってどんどん枝分かれし ているため、 「末広がり」で「子孫が繁栄する」「財 布に入れたらお金がたまる」 と言われます。
「切れない」というこの毛を財布などに入れ携 帯すると、「末広がりで、金運がきれない・良縁と ご縁がきれない」と珍重されてきました。
珍しい金色のタテガミをもつ縁起のいい猪は スズキヤ業歴65年余3頭の入荷しかありません。
猟師さんの話
材質は堅牢でしなやかですが、のこぎりで切ることができます。
血が通った跡が残ります。その部分はスカスカしています。 太いほど、血の通った跡は大きくなります。 先端に近くなると、跡は消えていきます。
オス同志で角でケンカするので、先端がつるつるに磨かれています。
つるつるなほど、ケンカした鹿です。雄々しい、とも言えると思います。 オス自身が、角を木にこすりつけて磨いたりもします。 実際白く尖っていて、かっこいいです。
はくせい屋さんのお話
うすめのやさしい茶色が上品だと思いますけどね。
独学ですが、約40年、山の動物たちと1対1で向き合いながら、 少しずつ自分の目を養ってきました。
はくせいや、鹿の角などは、自分の好みで手元へ置くものですから、 お好みで選ばれるのがいいと思いますが、 私なりの鹿の角をみるポイントをお話したいと思います。
(1)左右の枝ぶり
できるだけ、完全に対称に近いものが美しいと思います。
(2)枝の分かれ方と枝の勢い
3つ叉のものは均整がとれていると思います。バランスが良いです。 ひとつひとつの枝の張り方も、勢いがあるほうが形が良いでしょう。
(3)表面の凹凸の出方
強く出ているものは雄々しさを感じます。手で持った時に野生の力強さを感じます。
(4)色目
好みの世界ですが、茶色の濃い感じがお好きな方が多いと思います。 私自身は、少し薄めの優しい感じが上品で、高貴な感じがしますけどね。
(5)手で持った時のずっしり感
密度が関係してきます。
(6)角の大きさ(長さ・太さ)
鹿の年齢、体の大きさによって変わってきますが、 一般的に長く太いものが好まれます。
体の大きさに角の大きさは比例しますが、 最近の傾向として、全体的に角は小ぶりになっています。 地域的に(南信州大鹿村付近など)、大きなものが出なくなった地域もあります。 自然界の動きは不思議なものがありますね。
加工するうえでのちょっとアドバイス
切断面は磨くと、輝きだします。 回転の速い切断機で切断します。
歯はあんまり小さいと切断面がガタガタになりますので、 ある程度大きいものをお勧めします。
やすりの荒いものから細かいものへと、 だんだんに磨いていきます。
輝きだすので楽しいですよ。
また、彩色したり、ニスを塗ったり、違ったカットの仕方をすると、 アクセサリーとしていろんな表情が出ていいと思います。
最近人気の高いペット用の鹿の角
遠山郷でも、昔から、猟犬に、角などを噛ませたりしていましたが、最近、ペットのおもちゃ、おやつ、訓練用に、とお問合せが増えております。
野生の匂いがするせいか、ワンちゃんがすごく喜びかみつきが良いとか、角の成分が犬に良いとか言われますが、山の肉屋には詳しいことはわかりません。
当店では、飾り物や加工には向かない角をペット用に販売しております。 ワンちゃんにあげるときには、誤って破片を飲み込んだり、刺さったりしないよう、飼い主の方が十分注意を払っていただければと思います。
ニホンジカの一年
鹿の角は1年で生えかわります
(1)4月ごろ、短い毛が密集した柔らかい袋角が生える。袋角の中は血管。
(2)夏ごろまで枝を増やして急激に伸びる。
(3)根元からカルシウムが沈殿。夏の半ばころ、血流が止まり、表皮が乾いて落ちる。(このころ有害駆除で獲れる鹿の角は白っぽいです)
(4)秋口、堅い鋭い角完成(10月ごろ、繁殖期にはオスが角相撲をします)
(5)翌年の早春、角が落ちる。(遠山では落角おちづのと言います)
ニホンジカの一生
角が1年ごとに生え変わることから、稲作で1年サイクルの営みを続けてきた日本人にとって、鹿の角は昔から力の象徴として、また福を呼ぶ縁起物として人々から拝められてきました。
メディア紹介
信濃毎日新聞で紹介されました
信濃毎日新聞で、当店の鹿の角や猪の牙について紹介されました
季刊地域に当店のイノシシ肉利用のことが掲載されました
雑誌掲載「季刊地域」2013年秋号 (農村漁村文化協会刊)に当店のイノシシ肉利用のことが掲載されました
C・W・ニコルさんのレシピ本で紹介
Venison(うまいシカ肉が日本を救う!!)C・W・ニコル著 あのC・W・ニコルさんの鹿肉レシピ本。 「衛生的でおいしいシカ肉の取扱店一覧」の中で、 推薦されるお店のひとつとしてご紹介いただきました。 鹿肉と一緒にご注文いただけますので、 良かったら、本を読み、鹿肉を味わう、いい時間をお過ごしください。